ゼミの2年生へ
遅くなりましたが,後期のブック・リストです。
ご参考に。
少ししか挙げていません。
これら以外でももちろんOKです。
伊豫谷登士翁(2002)『グローバリゼーションとは何か-液状化する世界を読み解く-』平凡社
新書,756円。
→今日紹介する本で唯一の新書です。グローバリゼーションを勉強するなら全員読みましょう。
オックスファム・インターナショナル(2006)『貧富・公正貿易・NGO』新評論,3500円。
→400ページの大著。グローバリゼーション,世界の貿易システム,多国籍企業,問題の論点
はたくさんあります。
ナオミ・クライン(2011)『ショック・ドクトリン』岩波書店,上下2巻各2500円。
→合計700ページほど。カナダ有数の論客です。正直に言って,僕も未読です・・・
サブタイトルは「惨事便乗型資本主義の正体を暴く」。米国初の市場原理主義改革について
論じた本です。
スーザン・ジョージ(2011)『これは誰の危機か,未来は誰の者か-なぜ1%にも満たない富裕層
が世界を支配するのか-』岩波書店,2400円。
→『なぜ世界の半分が飢えるのか』,『カジノ資本主義』など,不朽の名著を世に問うてきた
著者の最新邦訳本。This is 世界経済論。
マンフレッド・B・スティーガー(2010)『新版グローバリゼーション』岩波書店,1800円。
→広範囲を網羅したグローバリゼーションの入門書。
ジョセフ・E・スティグリッツ(2010)『フリーフォール-グローバル経済はどこまで落ちるのか-』
徳間書店,1800円。
→人気のノーベル経済学賞受賞者の本。スティグリッツの本は毎年のように日本語でも出版
されています。最近のはどれもグローバリゼーション批判が多いので,どれを読んでも良い
と思います。
中谷巌(2008)『資本主義はなぜ自壊したのか-「日本」再生への提言-』
集英社インターナショナル,1785円。
→構造改革を支持した著者の「懺悔の書」。すべての問題の元凶は市場原理だった。
西川潤(2011)『グローバル化を超えて』日本経済新聞出版社,2500円。
→ポスト・グローバル化,脱成長の時代を考えよう。
萩原伸次郎(2008)『米国はいかにして世界経済を支配したか』青灯社,2000円。
→米国経済と国際経済システムに焦点を当てながら,戦後のグローバル化の動きを平易な
文章で描いている。
萩原伸次郎(2011)『日本の構造「改革」とTPP-ワシントン発の経済「改革」-』
新日本出版社,1800円。
→新自由主義の始まりと,米国の要求の通りに動いてきた日本。米国や財界の主張を
鵜呑みにして本当に良いのでしょうか?
ラジ・パテル(2010)『肥満と飢餓-世界フード・ビジネスの不幸のシステム-』作品社,2600円。
→直接的にはグローバリゼーションに関係なく思えますが,もちろん大ありです。
400ページを超える大作ですが,飽きずに読めるでしょう。
A・V・バナジー&E・デュフロ(2012)『貧乏人の経済学-もういちど貧困問題を根っこから考える
-』みすず書房,3000円。
→グローバリゼーションとは直接関係ないかもしれないです。というか,グローバリゼーションは
ほとんど登場もしません。しかも,僕はまだ読破していませんが,早く読みたい興味深い本で す。
ウィリアム・バーンスタイン(2010)『華麗なる交易-貿易は世界をどう変えたか-』
日本経済新聞出版社,3600円。
→数千年に及ぶ貿易の歴史を紐解き,人間社会を考える500ページ超の大作。
以上です。